キャロムゲーム−スリークッション

LastUpData 1999/08/21

ゲームの概要
赤白黄の3つの玉で行なうゲームで,手玉を1回撞いて残りの2つに当てれば1点となります.
ここまでならば3つ玉と変わらないけれど,大きな違いがあります.
スリークッションでは,2つの的玉に当たるまでに手玉を3回以上クッションに入れなければなりません.
もし後玉に当たらなかったり,3回クッションする前に後玉に当たったりすると撞き手が交代となります.

ここではルールや取り方の簡単な解説などを中心にスリークッションに関することを紹介したいと思います.


目次
1.使用する用具
2.ゲームの進め方
3.スリークッションのファール・ルール
4.スリークッションの用語

1.使用する用具

テーブル
テーブルはポケットなどより一回り大きなもので2845ミリ×1422.5ミリです.
表面の羅紗を多少暖めてあり,摩擦を少なくして玉がよく転がるようにしてあります.
キュー
通常ポケットキューより細目で,重さは520〜570グラムのものを使用します.
キューは長さや重さ,材質に制限は無いので自分に合ったものを選びます.
初めての人はお店の人に相談した方が良いです.できれば試し撞きをさせてもらいましょう.
赤,白,黄色の3つを使います.
直径は61.5ミリで,硬質プラスチックでできています.
その他
その他にメカニカルブリッジ(レスト)やチョークなどがあります.

2.ゲームの進め方

開始
ゲームは通常2人で行ないます.
バンキングで先攻後攻を決め,先行が白玉,後攻が黄色玉を手玉とします.
玉をサーブの位置(図)に置き,先行から撞きます.
サーブでは,ねらいは赤玉からと決まっています.サーブ以外はどちらからでもかまいません.

勝敗
お互いゲーム前に自分の持ち点を申告し,先に自分の持ち点を撞いた方が勝ちとなります.
ただし,先行が持ち点になった場合は,玉をサーブの位置において後攻が1回だけプレーできます.(裏撞き)
両者が1回づつプレイすると1イニングが終了し,20イニングでゲーム終了となります.
ただし,20イニングに撞く前にどちらかが持ち点の半分(端数切り上げ)にいくと25イニングまでプレイできます.
両者が持ち点にいった場合やいかなかった場合は引き分けとなります.

大会などの場合はゲーム点数(持ち点)が決まっていて,イニング数に関係なくどちらかがあがるまで行ないます.
また,大会によっては裏撞きがない場合もあるので,大会規約を良く確認しておきましょう.

得点
手玉をワンショットで残りの2つに当てると1点となります.
この時2つ目の玉に当たるまでに手玉を3回以上クッションに入れなければなりません.
クッションに入れるタイミングは自由で,1つ目に当たる前(空クッション)でも,後でもかまいません.
 例)
  1つ目→クッション→クッション→クッション→2つ目
  クッション→クッション→クッション→1つ目→2つ目
  クッション→1つ目→クッション→クッション→2つ目
失敗するまで何度でも撞くことができます.
手玉が1つ目に当たった後2つ目に当たる前に再度1つ目の玉に当たってもかまいません.

以下の様な場合は交代となります.
  • 3回以上クッションに入る前に2つ目の玉に当たった場合.
  • 2つの玉に当たらなかった場合.
  • ファールを行なった場合.


3.スリークッションのファール・ルール
ビリヤードのファールはほとんどが次のショットを撞いた時点でファールでは無くなります.
試合を相互審判制で行う場合は相手が次のショットを撞く前に指摘しましょう.

ファール
撞きミス 内容 ショットを失敗して,明らかに違う方向に手玉が動いた場合.
撞いた瞬間カチッと音がする.
得点 なし
処置 相手に交代
玉違い 内容 間違えて相手の手玉を撞いてしまう.
得点 なし
処置 相手に交代
玉ざわり 内容 ショットの前後でキューや体の一部または洋服などが玉に触れてしまう.
得点 なし
処置 相手に交代
2度撞き(リク) 内容 キューで玉を2度突いてしまう.接触している玉を突いても2度撞きとなる.
得点 なし
処置 相手に交代
備考 手玉と的玉が接触している時の処置はルールを参照してください.
目印 内容 クッションやテーブルの枠にチョークなどの目印を置いてショットする.
得点 なし
処置 相手に交代
注意 自分では目印のつもりで置いたのではなくても,審判に判断されたらファールとなります.
誤解されそうな場所にはチョークなどを置かない様にしましょう.
玉の飛び出し
(スクラッチ)
内容 テーブルの外に玉が飛び出すこと.
得点 なし
処置 飛び出した玉を決められた場所に置いて,相手に交代してゲームを再開します.
備考 各玉の場所(図)

手玉 フットスポット
赤玉 ヘッドスポット
的玉 センタースポット


ルール
手玉と的玉の接触 内容 手玉と1つ以上の的玉が接触している場合は,接触している玉から撞くと2度撞きのファールとなります.
処置 プレイヤーは以下の選択ができます.
  • 空クッションからねらう.
  • 接触していない玉からねらう.
  • 接触している玉を立て直す.
備考 立て直す場合の各玉の場所(図)

手玉 フットスポット
赤玉 ヘッドスポット
的玉 センタースポット



4.スリークッションの用語
スリークッションで使用する用語の説明をします.
用語 説明
相互審判 審判が付かず,お互いが相手の審判となる方法.
手玉 自分が撞く玉.先攻が白で後攻が黄色.通常のゲームではゲーム終了まで変わらない.
的玉 手玉以外の2つの玉.狙ったときに最初に当てるのを先玉,後に当てるのを後玉と言う.